「グローカル」という言葉は、グローバルとローカルを混ぜ合わせた
新造語(日本発)で、「国境を越えた地球規模の視野と、
草の根の地域の視点で、さまざまな問題を捉えていこうとする考え方。
グローカリズム」(大辞林より)、と言う意味なのだそうです。
自らのルーツにしっかり立脚しながら、地理的にも歴史的にも
大きな視点を持って生きる…、っていう感じでしょうか、
今日において活躍する音楽家の中から、
このグローカルを感じさせる方々(グループ)を
二つ見つけました。
一つ目は、弦楽アンサンブル「石田組」。
組長の石田尚泰さんを中心として、
ヴィヴァルディ等のバロック音楽向けの編成の楽団ですが、
取り上げる曲目は多彩で、地域的にも歴史的にも広い音楽を
カヴァーしています。
かなり硬派なヴィジュアルと、非常に美しい演奏。
このギャップ感が魅力ですね。
いわゆる「クラシックの音楽家」という概念に
捉われないスタイルが、
私的には大変好ましいです。
(下の動画では、ロックの中の古典的な名曲を
カヴァーしています。)
https://www.youtube.com/watch?v=SUiVelrHL-U&t=2sこんな風に演奏することの出来る方々。
作曲に偏ってしまい、演奏能力は寒い私からすると
大変羨ましいです。
二つ目は、イギリスのブラックダイク・バンド。
イギリスのヨークシャーにあった
紡績工場の工員たちによって始められた金管と打楽器だけの
アンサンブルです。
こちらは彼らのルーツ(ヨークシャーの工場で働きながら、
工場の一画に設えた練習室で地道に練習を重ねてきた)を
大切にしながらも、世界的な活躍も行っています。
彼らの中には作曲する方もいて、彼氏から彼女(共に団員)への
愛の証として作曲された楽曲が披露されたりします。
こういったローカルでプライベートな姿勢を貫きながら、
しかも世界各地で演奏する彼らもまた、グローカルでカッコ良い。
(次の動画は、スイスのルツェルンにおける演奏会の一部ですが、
指揮者の胸元に取り付けたカメラから見た映像です)
https://www.youtube.com/watch?v=54LUON28x44&t=8s
posted by kanongigue at 12:50|
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